ハウスダスト&ホコリの人体への影響は?体調不良の症状と対策方法を紹介 | トスケンホームブログ

ハウスダスト&ホコリの人体への影響は?体調不良の症状と対策方法を紹介

住まいのこと

室内には目に見えない汚れが多く存在しています。
特にハウスダストやホコリは、家族にさまざまな健康被害を及ぼす可能性があります。
この記事では、ハウスダストとホコリが引き起こす体調不良の症状や、対策方法を詳しく解説します。
快適な環境を保つためのポイントを知り、健康な暮らしにお役立てください。

そもそもハウスダストとは?

「ハウスダスト」とは、家の中にある小さなホコリやチリのことで、特に1mm以下の目に見えにくいものを指します。
小さく軽いため人の動きによってふわふわ宙を舞い、鼻や口から体内に入るとアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
アレルギー発症を防ぐためにも、ハウスダストを発生させない環境づくりが重要です。
ハウスダストの中には、砂ぼこりや空気中の細菌などが衣服やバッグに付着し、室内に入り込むケースもあります。

ハウスダストの原因

ハウスダストの原因物質として、具体的に以下のものが挙げられます。

  • ダニなどの虫の死骸やフン
  • 人間やペットの毛、フケ
  • 空気中のカビや細菌

それぞれの特徴について以下で説明します。

ダニなどの虫の死骸やフン

ダニの死骸やフンは代表的なハウスダストで、湿度60%以上・室温20〜30度の環境を好みます。
6月〜9月は特に発生しやすいため、寝具をこまめに洗うようにしましょう。
また、ダニ自体「アレルゲン」と呼ばれる原因物質を持っており、ハウスダストだけでなくダニアレルギーにも注意が必要です。

人間やペットの毛、フケ

人間やペットの抜け毛、フケもハウスダストの一種です。
犬や猫を飼っている家はハウスダストが多い環境と言えます。
ペットがいない家庭でも、人間の毛髪やフケがハウスダストとして溜まっている可能性があります。

空気中のカビや細菌

浴室やキッチンなどの水回り、エアコン内部などに発生するカビには注意してください。
カビの胞子が発散し、ハウスダストとして室内に浮遊している可能性があります。
また、空気中のさまざまな細菌もハウスダストに分類されます。
カビの発生防止と、室内の空気を清潔に保つことが対策の鍵を握ります。

よく聞く「ハウスダストアレルギー」とは

ハウスダストは空気中に舞い上がりやすい物質です。
人間がハウスダストを吸い込むと、体内に入った異物を追い出そうとして、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。
この時の過剰な免疫反応が「ハウスダストアレルギー」です。
ハウスダストアレルギーの症状は花粉症と似ていますが、発症の時期に違いがあります。
花粉症はスギやヒノキなど、原因となる花粉の飛散時期だけ発症します。
一方ハウスダストアレルギーは、季節に関係なく症状が出るのが特徴です。

ハウスダストとホコリのちがい

ハウスダスト=ホコリと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、厳密には異なります。
ホコリには小さなものから、わたぼこりのようにふわふわと目に見えやすいものまであります。
例えばテレビ台や冷蔵庫の裏に溜まっているものが代表的です。

一方、ホコリの中でも特に1mm以下のものが、ハウスダストです。
衣類の繊維くず、人間の毛髪やフケ、ダニの死骸やフンなど、目に見えづらい小さなものが当てはまります。

ハウスダストが発生しやすい場所は?

住宅の中でも特にハウスダストが発生しやすい場所が以下の5箇所です。

  • 寝室
  • 出入りの少ない部屋
  • 浴室や洗面所
  • 押入れなどの収納

それぞれ詳しく見ていきましょう。

寝室

人間の毛髪やフケが落ちやすい寝室は、ハウスダストが発生しやすい場所と言えます。
寝具に潜むダニや、布団や毛布などの繊維から発生するホコリ・チリにも注意が必要です。

出入りの少ない部屋

普段閉め切っている部屋やあまり立ち入らない部屋は、ハウスダストが多く溜まっています。
人の出入りが少ない分、立ち入った時にハウスダストが舞いやすくなります。
普段からこまめに掃除して、清潔に保つようにしましょう。

浴室や洗面所

浴室・洗面所は、毛髪や皮脂などダニのエサが落ちており、フンや死骸が多くなります。
湿度が高くカビが発生しやすいことも、ハウスダストを増やす要因です。

押し入れなどの収納

収納は換気や掃除がしづらく、ホコリが溜まりやすいスペースです。
衣類などの布製品から出る繊維くずが、ハウスダストの原因になることもあります。

ハウスダストアレルギーの症状

ここからは、ハウスダストアレルギーでよくある症状について紹介します。
なお、以下のサイトを参考に情報をまとめました。

千葉県医師会
独立行政法人環境再生保全機構
健康サイトbyアリナミン製薬

くしゃみ・鼻水・鼻づまり(鼻炎)

くしゃみや鼻水はハウスダストアレルギーの代表的な症状です。
鼻水がサラサラしていたり、くしゃみが何度も繰り返し出る点が風邪との違いです。
症状がひどい場合、副鼻腔炎を起こすこともあります。

喘息・咳・たん・のどの痛み

ハウスダストアレルギーでは、咳やたんなど呼吸器系の症状にも注意が必要です。
息苦しくなる、激しく咳き込むといった喘息の発作が起こる場合があります。

肌のかゆみ・湿疹(アトピー)

ハウスダストで皮膚が刺激され、かゆみや湿疹が起こることがあります。
アトピー性皮膚炎の場合、湿疹に赤みがあり湿っぽく、ひっかくと悪化するのが特徴です。

目のかゆみ・充血(結膜炎)

ハウスダストが結膜に入ることで、目の充血や強いかゆみが起こる場合があります。
症状には個人差がありますが、結膜がむくみ、白目がぶよぶよになることも。

吐き気や頭痛などの体調不良

上記アレルギー症状以外にも、汚れた空気は呼吸器系や循環器系へ悪影響を及ぼします。
具体的には、めまい、不眠、頭痛、動悸、吐き気、喉の痛み、息苦しさ、冷えなどの症状があらわれることがあります。
特に頭痛は、鼻づまりから引き起こされる場合があるため注意が必要です。

アレルギー症状が出た時の対策

ハウスダストによってアレルギー症状が出た場合、以下の対策が必要です。

  • 基本は掃除で原因物質を取り除く
  • かゆみや湿疹には保湿で対策
  • 市販の薬で症状を改善
  • 病院で診察を受ける

症状がひどくならないうちに早めに対処しましょう。
こちらの項目は以下のサイトを参考に情報をまとめました。

日本アレルギー学会
いわき市保健所パンフレット

基本は掃除で原因物質を取り除く

ハウスダストアレルギーを防ぐ最善の方法は毎日の掃除です。
特にカーペットの上や寝室はハウスダストの原因が集まりやすいため、掃除が欠かせません。
また、タオルや寝具もこまめに取り替えるようにしましょう。

かゆみや湿疹には保湿で対策

皮膚が乾燥状態だと、バリア機能が低下して症状が悪化します。
保湿効果の高いクリームを塗ってください。
お風呂上がりの清潔な状態でケアすることが重要です。

市販の薬で症状を改善

アレルギー性鼻炎は市販薬でも症状を改善できます。
薬局で薬剤師さんに相談しながら、内服薬や点鼻薬などを活用しましょう。

病院で診察を受ける

市販薬で改善しない場合や症状がひどい場合、早めに病院に行くことをおすすめします。
病院ではアレルギー検査などで原因物質を絞り込む事もできます。
耳鼻科、眼科、皮膚科、呼吸器科など症状にあわせて病院を受診しましょう。

ハウスダストアレルギーを防ぐ方法

目に見えづらく対策が難しいハウスダストですが、家の中を清潔に保つことでアレルギー発症を予防できます。
具体的にどうすればいいのか、ここでは4つ紹介します。

  • 部屋の換気(24時間換気システムの活用)
  • 空気清浄機の活用
  • エアコン内部のお手入れ
  • 掃除をするときは上から下へ

1つずつ詳しく見ていきましょう。

部屋の換気(24時間換気システムの活用)

掃除後や人の動きが多い時間帯は、ハウスダストが空中に舞い上がります。
舞い上がったハウスダストを家の外へ逃がすため、窓やドアを開けて換気しましょう。
また、24時間換気システムがあれば、効率的に室内の空気の入れ替えが可能です。
カビや結露の抑制にも効果的ですので、ぜひ活用してください。

空気清浄機の活用

空気中のハウスダスト対策には空気清浄機が有効です。
24時間稼働させ、定期的にフィルターの掃除や交換を行うことで、高い効果を発揮します。置き場所としては寝室の枕元がおすすめです。

エアコン内部のお手入れ

エアコンは室内の空気を取り込んで排出する仕組みになっています。
そのため空気を取り込む際にダニやホコリを吸い込み、ハウスダストとして吹き出す可能性があります。フィルターなどエアコン内部のお手入れは、月1回を目安に行うことをおすすめします。

掃除をするときは上から下へ

掃除の基本は「上から下へ」。
照明→タンスや棚など高さのある家具→ソファやローテーブル→床の順に掃除することで効率よくハウスダストを除去できます。
ハンディモップで照明や家具のホコリを取り除いてから、床に掃除機をかけるのが効果的です。

まとめ

ハウスダストが発生しやすい場所、ハウスダストアレルギーの症状や対処法を紹介しました。
ハウスダストはこまめに掃除していても、いつのまにか溜まってしまうものです。
日頃の掃除方法を見直すことが、ハウスダスト対策に繋がります。
今回紹介した方法がハウスダスト対策のお役に立てば幸いです。