「1,000万円の家」と聞くと、安すぎて後悔しないか心配になる人は多いかもしれません。
実際、1,000万円の家を建てた人からは、後悔の声が上がることが多いです。
この記事では、1,000万円の家で後悔する具体的な理由を紹介しつつ、住宅選びの注意点を紹介します。
ぜひ参考にしてください。
1,000万円の家で後悔する4つの理由
1,000万円の家を購入後、後悔した人の理由として多いのが、以下の4つです。
- 部屋の広さや収納が足りなかった
- 夏暑く冬寒い(断熱性や気密性が低い)
- 長期保証がついていなかった
- 短いスパンでメンテナンスが必要
一つずつ詳しく見ていきましょう。
部屋の広さや収納が足りなかった
1,000万円の家は部屋の広さや収納スペースが限られています。
特に子どものいる家庭の場合、子供が成長するにつれて収納スペースが不足することが多く、日常生活に不便を感じるケースも。
また、部屋が狭いと家具の配置が制限され、生活空間を確保するのが難しくなります。
将来のライフスタイルや家族構成の変化を見越して、広さや収納が十分か検討するようにしましょう。
夏暑く冬寒い(断熱性や気密性が低い)
1,000万円の家は、壁や天井の断熱材、ドアや窓の気密性能でコストを削減する傾向にあります。
断熱性や気密性が低いと、外気温の影響を受けやすく、夏は暑く冬は寒い住まいとなってしまいます。
エアコンや暖房の効きが悪い、結露からカビやダニが発生しやすいなどの問題も出てくるでしょう。
1,000万円の家を選ぶ際は、住宅性能についてハウスメーカーに詳しく説明してもらうようにしましょう。
長期保証がついていなかった
安価な住宅の思わぬ落とし穴が、長期保証です。
注文住宅の多くはハウスメーカー独自の保証制度があります。
例えばイシカワグループの場合、注文・建売ともに、最長60年保証をご用意しています。
1,000万円の家だと、こうした保証制度は一般的に10年まで。
法律で定められている最低限の保証しか受けられません。
1,000万円で家は建つの?よくある間取りや条件
結論、1,000万円で住宅を建てることはできます。
ただし、この金額は建物本体のみの価格であり、土地は含まれていません。
また、1,000万円で建てられる間取りにも限界があります。
詳しい条件について、以下で詳しく説明します。
1,000万円は土地抜きの価格
1,000万円はあくまで建物本体の価格であり、土地の費用は別途必要です。
土地の価格は地域によって大きく異なり、利便性が高いほど高額になリます。
土地を購入する場合、土地代以外にも登記費用や仲介手数料、測量費用などが発生することも覚えておきましょう。
平屋や2階建てが多い
1,000万円の予算内では平屋や2階建ての住宅が主流です。
平屋は建物全体を一つのフロアにまとめるため、バリアフリーで使いやすいという利点があり、特に高齢者や小さな子供がいる家庭には人気があります。
2階建ての場合、敷地面積が限られている場合でも居住スペースを確保しやすいため、都市部の狭い土地に適しています。
また、コストを抑えるために建物の形はシンプルな四角形、窓の数も少ないケースがほとんどです。
間取りは1LDK〜3LDK
1,000万円の予算では、広さ20坪前後、間取りは1LDK〜3LDKが主流です。
1LDKは一人暮らしや夫婦二人暮らしに適しています。
寝室のための1部屋と、LDKの配置が一般的です。
2LDKや3LDKはファミリー向けの間取りです。
リビングに加えて複数の寝室が配置されるため、子供部屋や客間として利用できます。
ただし、各部屋は5畳〜6畳程度になることが多く、広い部屋を用意するのは困難です。
短いスパンでメンテナンスが必要
安い住宅を購入した結果、頻繁にメンテナンスが必要で追加費用がかかるケースも少なくありません。
屋根や外壁の塗装、配管の修理、窓やドアの調整などが短期間で発生すると、その都度立ち会う手間もかかります。
キッチンや洗面台などの住宅設備、給湯器なども安価な製品が備え付けられており、通常よりこまめな修理や買い替えが必要になる恐れがあります。
アフターサービスが豊富に用意されている他社よりも割高になるかもしれません。
住宅のアフターサービスについては以下の記事をお読みください。
1,000万円の家にはどんなデメリットがある?
1,000万円の家のデメリットとして、
- 自由度が低い
- 設備のグレードが低い
- 住宅性能や耐久性が低い
などが挙げられます。
それぞれ、詳しく説明します。
自由度が低い
予算が限られていると、設計や間取りの自由度は低くなります。
決まったプランから選ぶ形になるため、理想のマイホームからかけ離れるかもしれません。
特定の部屋の広さや配置を変更したり、収納を追加するには高額な追加費用がかかることもあります。
デザイン・間取りともに、選択肢がかなり限定されている点は安い住宅の大きなデメリットです。
設備のグレードが低い
1,000万円の住宅は、キッチンやバスルームの設備、床材、窓やドア、内壁の断熱材など、各所で安価な素材を使うことで、コストを抑えています。
デザインもシンプルなものが多く、物足りない感じがするかもしれません。
グレードが低いことで見た目や使い勝手が劣るだけでなく、耐久性や機能性にも問題が生じることがあります。
設備を変更するのにもオプション料金がかかったり、入居後は頻繁にメンテナンスが必要だったりと、前項で出てきた後悔に繋がります。
住宅性能や耐久性が低い
住宅性能や耐久性は、評価制度があるものの、実際には住み始めないとわからない部分です。
断熱性・気密性が低い家は、外気温の影響が大きくなります。
夏は暑くてエアコンが効きづらい、冬は寒い上に結露が発生しやすいなどのデメリットが生じます。
使われている建材や建物の構造、工事の品質によって、耐震性が通常より劣る可能性も。
長く安心して暮らすために、住宅性能はきちんとチェックしましょう。
ハウスメーカーのWebサイトに掲載されている、施主インタビューを参考にするのもおすすめです。
1,000万円の住宅を選ぶ際の注意点
予算や住宅ローンの都合上、どうしても1,000万円の家を探したい、という方もいるかと思います。
1,000万円前後の安い住宅を選ぶ際には、以下の3点に注意しましょう。
- 広さ・間取り・収納が十分か確認する
- 住宅性能をチェックする
- 安い理由を理解し納得したうえで契約する
それぞれの注意点について、詳しくお伝えします。
広さ・間取り・収納が十分か確認する
1,000万円で建てられる家のほとんどは20坪前後です。
間取りも1LDK〜3LDKで、収納も多くは用意できません。
あとから手狭になって住み替えるとなると余計に費用が発生します。
自分たちの持ち物や子どもの人数など、将来設計を見据えて購入を検討しましょう。
住宅性能をチェックする
住宅性能は安心して長く暮らす上で欠かせないポイントです。
特に気にしたいのが、断熱性能と耐震性の2つ。
断熱性能がよくないと、外気温に比例して夏は暑く冬は寒いため、エアコンや暖房などの光熱費が余分にかかります。
内見する際、担当者に断熱性や気密性について以下を質問するのもおすすめです。
- 使用されている断熱材のグレードや厚み
- 窓やサッシの素材
- 換気システムなどのスペック
断熱等性能等級について解説した記事もあわせてご覧ください。
また、日本は地震大国です。
住宅の耐震性を表す「耐震等級」も見逃せません
最高ランク「耐震等級3」をクリアしているか必ずチェックしましょう。
耐震等級についてはこちらの記事をご覧ください。
安い理由を理解し納得したうえで契約する
1,000万円の住宅には、安いなりの理由があります。
建材や断熱材などの材料費を抑えているのかもしれませんし、設計費や広告費を削減した企業努力かもしれません。
なぜそのハウスメーカーが1,000万円で家を建てられるのか、安さの理由を担当者に確認し、納得した上で購入しましょう。
1,000万円の家が向いているのはどんな人?
1,000万円の家が向いているのは以下に当てはまる人です。
- デザインや間取りにこだわらない人
- とにかく価格の安さを重視する人
- コンパクトな家に住みたい人
それぞれ、具体的に説明します。
デザインや間取りにこだわらない人
安価な住宅は、ハウスメーカー側がデザインや間取りの選択肢を絞っています。
外観や部屋の数などの自由度は低めです。
逆に言えば、デザインにこだわりがない人や、間取りを重視しない人にとっては非常にお買い得です。
仮の住まいやセカンドハウスを検討している人にもちょうどいいと言えます。
住居以外にお金を使いたい人
安い住宅に向いているのは住まいへのお金よりも、車や趣味、イベントなど他のことにお金を使いたい人も、安い住宅に向いています。
月々のローン返済額が抑えられる分、生活費や老後資金にお金を回すことができます。
コンパクトな家に住みたい人
1,000万円で建てることができるのは小さく狭い住宅です。
なるべく小さな家に住みたい方、コンパクトで掃除の楽な暮らしがしたい方にはぴったりです。
単身で戸建住宅を購入したい方や、家族が増える予定がない夫婦など、家の広さが必要ない場合には有効な選択肢です。
まとめ
1,000万円で家を建てることは可能ですが、制約も多くあります。
予算内で満足のいく家を建てるためには、事前の情報収集と計画が欠かせません。
住宅の間取り、設備のグレードなど、多くの点で妥協が必要です。
後悔しないためには、将来的なメンテナンスや住み心地についても慎重に考慮しましょう。
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