建売を購入する際は、段取りを把握したうえで慎重な計画と準備が必要です。
この記事では購入前の準備から入居までの流れを解説します。
入居までの期間についても紹介しますので、建売の購入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
建売を購入するまでの流れ

住宅購入は物件探しから入居まで細かいプロセスを踏むことになります。
ここでは
- 建売購入前(準備や物件探し)
- 内見〜売買契約
- 契約締結〜引き渡し
の3つの場面に分けて解説します。
購入前の流れ
住宅見学へ足を運ぶ前に、まずは予算や希望条件を決めておきましょう。
最初に準備をしておくことで、内見や契約がスムーズになります。
予算を決め計画を立てる
まずは住宅購入の予算を決めます。
マイホームにかかる費用は「住宅ローンの借入可能額+頭金などの諸費用」と考えておきましょう。
予算を決める方法は大きく2つあります。
- 年収から決める方法
- 毎月の返済額から決める方法
それぞれ住宅金融支援機構のホームページ上で試算可能です。
年収から借入額を計算する(住宅金融支援機構)
毎月の返済額から借入可能額を計算する
一般的に、無理なく購入できる住宅の価格は「年収の7〜8倍」と言われています。
例えば年収400万円であれば2,800万円〜3,600万円が目安です。
ただし、同じ年収の世帯でも子供の有無や地域によって、条件は変わってきます。
子供の教育費や車のローンなどがある場合は「毎月無理なく支払える返済額がいくらなのか」を考えて、予算を決めましょう。
希望条件をすり合わせる
予算が決まったら、家族間で希望条件をすり合わせます。
建売は立地やデザイン、設備が決まった状態で売られています。
希望をすべて叶えることは難しいため、優先順位を考えなければいけません。
駅からの距離・間取り・駐車場の広さ・学区・周辺環境など希望をリストアップした上で、何を優先すべきか話し合いましょう。
条件を満たす物件を複数探す
予算と希望条件が決まったら、当てはまる物件を複数探します。
比較検討するためにも、希望エリア内で3件以上見つけることが望ましいです。
物件を探す際は、ポータルサイトや不動産会社のホームページ、フリーペーパーなどWebと紙媒体を両方活用しましょう。
内見〜売買契約の流れ
候補の物件を複数探したら、実際に足を運び内見しましょう。
希望物件が決まったら、申込みと住宅ローン事前審査、不動産売買契約締結へ進みます。
内見に行く
内見は、基本的に予約が必要です。
また、内見時はメジャーがあると便利。置きたい家具家電が運搬できるか確認できるからです。
そして、室内の雰囲気や内装はスマートフォンのカメラで細かく撮影しておくと、他の物件と比較しやすくなります。
希望の物件に申し込む
比較検討し、希望の物件が決定したら購入の申し込みを行います。
申し込みは「この物件を買います」という意思表示です。
不動産会社や物件によっては申込証拠金(一般的に10万円前後)を支払います。
契約日や手付金の金額などの契約条件を詰めるのも、申し込みのタイミングです。
住宅ローンの事前審査を受ける
購入の申し込みと同時に住宅ローンの事前審査を受けることになります。
審査には身分証明書、健康保険証、収入を証明できる書類(源泉徴収票など)が必要です。
事前審査では申込者の年収、借金の有無などを元に、返済能力がチェックされます。
なお、事前審査は3〜4日程度で完了します。
不動産売買契約を結ぶ
購入申し込みの約1週間後、不動産売買契約を結びます。
契約時は重要事項の説明を受けた上で「重要事項説明書」と「売買契約書」に署名・押印します。
このタイミングで手付金、仲介手数料、契約印紙代などの支払いが必要です。
【金額の目安】
- 手付金…物件価格の5~10%
- 仲介手数料…物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税
- 契約印紙代…2万円〜4万円
契約締結〜引き渡しまでの流れ

契約締結後は、いよいよ引き渡しへ向けた手続きを行います。
契約後、入居までにかかる期間はおよそ1〜3ヶ月です。
住宅ローンの本審査を受ける
契約締結が完了したら、住宅ローンの本審査を申し込みます。
事前審査を金融機関が行うのに対し、本審査は信用保証協会が行います。
なお、本審査の期間は1〜2週間ほどです。
登記の準備を進める
新築住宅を購入する場合、4種類の登記が必要です。
- 建物表題登記
- 所有権移転登記
- 所有権保存登記
- 抵当権設定登記(住宅ローン利用の場合)
登記を自力で行うのは手間がかかるため、司法書士に依頼するケースがほとんどです。
必要な書類を揃えたら、早めに司法書士に送付しましょう。
立ち会い検査と残金の支払い
未完成と完成済み物件どちらを購入した場合でも、引き渡し前は住宅をチェックするための立ち会い検査(内覧会)があります。
立ち会い検査では以下を重点的にチェックしましょう。
- 汚れや傷はないか
- 施工不良箇所はないか
- ドアや窓はスムーズに開閉するか
- 水漏れはないか
- 外壁や基礎にひび割れはないか
万が一不具合が見つかった場合は、補修後に残金の支払い(ローン実行)、登記変更手続きに進みます。
引き渡し・入居
買主・売主・司法書士が、住宅ローンを借り入れする金融機関に集まり、引き渡し手続きを行います。
残金および諸費用(登記費用、火災保険料、銀行への費用)の支払い完了後、司法書士が所有権移転登記の申請を行います。
そして物件所有者は買主となり、入居が可能になります。
建売の購入から入居までにかかる期間は?

個人差はありますが、物件探しから入居までは4〜10ヵ月かかる方が多いです。
また、売買契約締結後から入居までは1〜3ヵ月ほどのケースが多いため、全部で半年から1年かかると考えておきましょう。
なお、完成物件であれば早くて1ヵ月前後で入居できます。
ただし、住宅は一生に一度の買い物ですので、焦りは禁物です。
希望の条件に優先順位をつけて、慎重に比較検討した上で判断しましょう。
入居の時期を遅らせることはできる?
引き渡しが完了していれば、好きなタイミングで入居できます。
ただ、入居までの間は、今の家賃と住宅ローン両方の支払いが必要です。
また、引き渡しから6ヶ月以内に入居しないと、住宅ローン控除が受けられない可能性があります。
まとめ
建売の物件選びから入居までの流れを紹介しました。
初めての住宅購入は、疑問や不安が多く生じることと思います。
弊社トスケンホームでは、住宅のプロとして、お客様の住まい選びを全力でサポートしております。
物件に関することや住宅ローンのことなど、どんな些細なことでも構いません。
お客様に合わせたご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。