屋根の雪対策まとめ!落雪を防ぐために効果的な方法を紹介 | トスケンホームブログ

屋根の雪対策まとめ!落雪を防ぐために効果的な方法を紹介

住まいのこと

新潟県をはじめ、積雪の多い地域では毎年のように雪に関する事故が発生しています。
特に多いのが、雪下ろし中の落下事故や、雪の重みによる住宅の倒壊です。
この記事では、屋根の雪対策について具体的な方法を紹介します。
屋根以外にできる積雪対策や、雪を溶かす方法も解説していますのでぜひ参考にしてください。

なぜ屋根の雪対策が重要なのか

屋根に雪が積もると、さまざまな問題が発生します。
ここでは、屋根の雪対策が重要な理由を3つ紹介します。 

  • 圧縮された雪は重く危険 
  • 雨どいなど設備の故障につながる 
  • 近隣に被害が及ぶ可能性がある 

以下、詳しく見ていきましょう。

圧縮された雪は重く危険

雪の重さは状態によって異なります。
おおよその目安をまとめた表が下記のとおりです。

雪の状態雪1㎥の重さ
降ったばかりの新雪50〜150kg
降り積もってやや固い雪150〜200kg
雪の重みで固くしまった雪250〜500kg
シャーベット状にざらざらした雪300〜500kg

屋根に積もった雪は、時間とともに圧縮されて重くなります。
雪の重さが屋根の耐荷重を超えると、屋根が崩れたり、屋根材が剥がれたりする恐れがあります。
また、落下した雪が通行人に当たれば大怪我につながることも。
屋根の雪は早めに落とすか、落雪防止対策を行う必要があります。

雨どいなど設備の故障につながる

落雪の影響を受けやすいのが雨どいです。
雪の重みによって歪みや破損、落下などにつながる恐れがあります。
また、カーポートの屋根や骨組みが破損することもあるため、注意が必要です。

近隣に被害が及ぶ可能性がある

屋根の雪が落ちると、近隣の住宅や車、歩行者などに被害が及ぶ可能性があります。
道路に面した屋根や、隣接する住宅との間隔が狭い場合は特に注意しなければいけません。
事故や近隣トラブルを防ぐためにも落雪対策をしておきましょう。

屋根の積雪・落雪対策4選

屋根の雪対策には、さまざまな方法があります。
ここでは、屋根の積雪・落雪を防ぐために効果的な方法を4つ紹介します。

  • 融雪ネットを取り付ける
  • 雪止めを設置する
  • 無落雪屋根を選ぶ
  • 融雪システムを取り付ける

1つずつ詳細を見ていきましょう。

融雪ネットを取り付ける

融雪ネットとは、屋根に敷くことで雪を溶かすネット状の装置です。
網目状のヒーターが発熱し、雪を溶かします。
融雪ネットは屋根の形や大きさに合わせて後付けが可能です。
屋根の雪下ろしや落雪の心配がなくなるため、豪雪地帯で選ばれています。
なお、費用の目安はは100万円前後です。

雪止めを設置する

雪止めとは、屋根に取り付けることで雪が落ちるのを防ぐ金属製の棒や板です。
屋根の種類や形状に合わせて、瓦タイプや金属タイプなどが用意されています。
屋根の雪が一気に落ちるのを防ぐので、屋根の下にいる人や物の安全を確保できます。
雪止め設置費用は瓦タイプなら40万円前後、金属タイプで20万円前後です。

無落雪屋根を選ぶ

無落雪屋根とは、雪が落ちないように設計された屋根のことです。
フラット方、M字型、三角屋根に雪止めを設置するタイプなどがあります。
新築時やリフォーム時、雪対策を重視する場合に選ばれています。
無落雪屋根にリフォームする場合の予算は100万〜300万円ほどです。

融雪システムを取り付ける

融雪システムとは、屋根に直接パイプやヒーターを設置して雪を溶かすシステムのこと。
灯油や電力を熱源とするものが多く、屋根の形や大きさに合わせて設置できます。
部分的な施工であれば50万円前後、屋根全体に取り付ける場合は100万円〜300万円ほどかかります。

屋根以外の場所にできる積雪対策3選

屋根だけではなく、屋根以外の場所にも積雪対策を行うことが重要です。
ここでは、特に効果的な積雪対策を3つ紹介します。 

  • 融雪剤をまく
  • 雪囲いを設置する
  • 耐雪カーポートを設置する

以下で詳しく見ていきましょう。

融雪剤をまく

雪や氷を溶かすために、塩化カルシウムや塩化マグネシウムなどを融雪剤として散布する方法です。
玄関や駐車場、歩道などに散布することで、雪や氷を溶かして滑りにくくします。
転倒や事故のリスク軽減につながります。
価格は2kg500円前後、ホームセンターなどで購入可能です。

雪囲いを設置する

雪囲いとは、雪が積もるのを防ぐために設置する柵やネットのことです。
玄関・窓・ベランダ・庭などに設置し、出入口が塞がれるのを防止します。
費用は小窓の雪囲いであれば5万円前後、家の周りなど広い範囲の場合は50万〜100万円前後です。

耐雪カーポートを設置する

豪雪地域では雪の重さに考慮した耐雪カーポートが選ばれています。
耐雪カーポートは、車を雪から守るだけでなく、雪かきの手間も省けます。
価格は1台用で30万円前後、複数台用だと60万円前後です。

屋根の雪を溶かす方法

屋根の雪対策には、落雪を防ぐほかに、雪を溶かす方法も有効です。
雪を溶かす方法をここでは3つ紹介します。

  • 黒いポリ袋を敷く
  • 散水ホースを設置する
  • 融雪剤として塩・土・炭をまく

いずれも屋根だけでなく地面の積雪にも有効です。
以下で詳しく見ていきましょう。

黒いポリ袋を敷く

黒いポリ袋は、太陽の熱を吸収して発熱する性質があります。
積もった雪の上に黒いポリ袋やビニールシートをかぶせることで、通常よりも早く雪を溶かすことができます。
なお、ブルーシートでも代用できる方法です。

散水ホースを設置する

雪を早く溶かす方法として、散水ホースを設置するのも有効です。
散水ホースは通常のホースに数カ所の穴が空いており、蛇口に繋いで水を流すことで散水します。
散水ホースを選ぶ際は氷点下でも凍らない融雪タイプがおすすめです。

融雪剤として塩・土・炭をまく

塩化カルシウムの融雪剤以外に、塩や土、炭も融雪剤として有効です。
本来、水が氷になる温度は0度です。しかし塩をまくことで融点が下がり、0度でも凍らなくなります。
また、土や炭は色がついているため太陽光の反射率を抑え、早く溶かすことができます。

「雪国」新潟県における住宅の雪対策

新潟県は日本屈指の豪雪地帯です。
住宅の雪対策には、さまざまな工夫がされています。
新潟県の主要な雪対策について、詳しく紹介します。

雪深いエリアでは耐雪式住宅を推奨

雪が1メートル近く積もることも珍しくない中越・上越地方では、古い家屋が雪の重みで潰れる事故が毎年のように発生しています。
そのため、柱や梁の作りを頑丈にし、建物の構造を強化した「耐雪型住宅」が推奨されています。
耐雪型住宅の場合、3メートル未満の積雪であれば雪下ろしが不要です。

落雪型・融雪型住宅も増えている

新潟県内では耐雪型住宅以外に「落雪型住宅」「融雪型住宅」も増えています。

落雪型住宅は屋根の形状を三角型にすることで敷地内に雪を落とすタイプの住宅です。
融雪型は電気やガス、灯油を利用し、熱エネルギーを発生させることで屋根の雪を溶かします。
新潟県のホームページでも住宅の雪対策について詳しく紹介されています。

まとめ

積雪の多い地域では、家づくりの際も雪対策が欠かせません。
弊社トスケンホームでは、新潟県の積雪量に対応できる高性能住宅を販売しています。
新潟でマイホーム購入を検討している方はぜひお気軽にお問い合わせください。